栃木県馬頭町(平成10年11月)

私の全ての就農活動のきっかけになった農家見学です。馬頭町は東北道矢板インターチェンジが最寄りで、冬寒さの厳しいところです。訪問した農家は有畜複合有機農家で、一日圃場見学させていただき食事をしながら就農への取り組みを聞きました。
圃場は全て借地ですが、家を建てたばかりとのことでした。水の側が良かったとのことで、用水のため池の南斜面のほとりに立てられたしゃれた二階建ての家でした。借地農家として将来転居の場合、売買出来るようにと考えて建てたとのことでした。
サラリーマンからの脱サラ新規就農で、開始貯金100万円、私と同じ30代からの(この業界では転身には遅いといわれている年齢)転身であることを伺いました。このことが私の本格的取り組みの大きな後押しになりました。さらにその方が埼玉県小川町で研修をして就農したとのことを伺いました。小川町は有機農業とその研修地のメッカということは関係雑誌で知っていましたが、このころは敷居の高さを感じていました。しかし、実際に研修の様子を聞くにつれて、せめて見学訪問だけでも一度したいという思いを持つに至りました。馬頭町は訪れた農家以外にも新規就農者がいるとのことでした。

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埼玉県比企郡小川町(平成11年9月〜平成12年8月)

先述した就農準備校で初めて訪れました。詳細はそちらへ。

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長野県南佐久郡八千穂村(平成12年7月)


棚田の眺望

日本有機農業研究会青年部の夏の見学会企画参加がきっかけでした。一泊二日の見学会で参加した時の詳細は日本有機農業見学会機関誌「土と健康」2001年3月号に紹介されています。八千穂村は八ケ岳山麓で夏涼しく冬氷点下の厳しい環境ですが、八ケ岳を背に佐久の町を見下ろせる高原特有の素晴らしい眺望と自然のとても美しい所です。長野県は就農候補地の最有力でもありサラリーマン時代から数えきれないほど長野を東西南北訪れていますが、八千穂村はその中でも心動かされる素晴らしさでした。訪れた農家は2軒の若手新規農家と14年の実績のある1軒の熟達農家でした。
若手農家はやはりいずれも埼玉県比企郡小川町での1年の実習を終えた後に就農したとのことで、当時の研修の様子はもちろん研修内容と入植地が違うことでの苦労を聞くことが出来ました。鹿などの獣害、冬季雪はもちろん氷点下によって土が凍るため根もの野菜でさえ貯蔵に苦慮するなど、その土地ならではの苦労、理想とギャップを直接生に聞くことはとても勉強になりました。

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神奈川県藤沢市宮原(平成12年10月)


農・未来塾で集まって大騒ぎさ

訪れた農家は代々の農家で健康と環境への先見の明により有機農業へ転身したという背景があります。したがって新規就農とはまた異なった視点で農業と有機農業を見つめておられ興味深い話が伺えました。やはり有畜複合農場経営をされており、野菜、アイガモ農法で数種の米を作っています。
農・未来塾という農業と環境の勉強会が、同農家がホスト塾長として、また提携している消費者グループの食生活研究会が柱となって創設されています。この塾ではさらにその他の消費者、八百屋さん、議員さんなど老若男女様々な人が自由に集い、食生活や生活環境などあらゆることをテーマにして自由に意見交換します。同塾は年一回の開催されています。この塾は生産者と消費者、若者と熟達の先輩の最も理想的な構成バランスが実現しており、これからさらに充実し発展して行くと思います。
若い二代目は青年部の代表でご夫婦は伴に30代なので私と年齢が近く、これ以降親しくさせていただいています。お二人とも柔軟性によって様々なことを吸収し、とびっきりの優しさをもって作物はもちろん土や雑草に至るまで大事に扱うことを心がけておられるからか野菜や米は味、美しさ共に逸品です。研修生の受け入れも積極的に行って後進の育成にも一生懸命に取り組まれています。とにもかくにも温かく、底抜けに懐が深いご一家皆さんなので、いつもだれかが訪れる農場でもありました。

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山形県東置賜郡高畠町(平成12年10月)


ご馳走になってばかりでした

高畠町は言わずとしれた有機農業のメッカで、新規就農者の多い土地柄。魅力は何か知りたくて足を運びました。米沢からすぐ近く山に囲まれた盆地でとにかく自然の眺望が素晴らしかった。脱穀時期の忙しい時に伺ったのですが、そのおかげで(皆さんには申し訳ないですが私にとっては良かった)多くの人に会うことが出来ました。訪れたグループでの特徴はいくつもありました。
作物は米が中心が多いらしい。冬雪に閉ざされる北国なので当たり前なのですが、私にとっては有機農業の地で野菜の畑が少ないのは以外でした。
新規就農者は兼業の人が多いらしい。つまり、やはりこれも冬季の環境のため必然のことですが、みなさん近くの会社や学校の先生などと掛け持ちで週末農家でした。そのため手間のかかる畑が少なく、米中心になるということがわかります。
新規就農者は都市と二重生活の人もいました。極端な話、田んぼであれば水管理などをみんなで助け合えばこういうことも可能だということかもしれません。これには驚きました。詳しくは時間をかけてしばらく暮らしてみなければその実際の苦労を推し量ることは出来ませんが、足を運んで話を聞いて本当に良かったと思いました。
この地の実際と自分のイメージする規模と営農形態と違いがわかったことは大収穫でした。まさに百聞は一見に如かずでした。
新規者が多いためか来るものは拒まずといった様子で、私は豪勢なご馳走を頂いてばかり・・・粗末な手土産で本当に申し訳なかったと思ってしまいました。謝謝です。

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神奈川県津久井郡藤野町、城山町(平成12年12月)


山の上の畑

山の近くに就農したい。この思いから藤野の山の畑を見学に行きました。数名の畑を見せていただきました。皆さん転職新規就農者と若い農業大学校を卒業したばかりの女性が、今まさにあたらしく集い始めた楽しみなグループにお会いすることが出来ました。また、同じ小川町の研修生の先輩も就農しており、農法や消費地近郊の販売についても話を聞くことが出来ました。皆さん互いに試行錯誤と言った感じではありますが、その分結びつきが強く新たな仲間を求めこれから何やろうとワクワク感が感じられる方達でした。
天空の畑といった感じの圃場環境。中央道よりさらに上の山の上に切り開かれ、相模湖を挟んで畑が点在していました。実際のところは山なので、斜面によって四季の日照がまったく異なる複雑な環境だと思いました。道志川流域も台地があり山の中の畑は気持ちの良いものでした。
猪が出て大変とのことで、国道を挟んで猿までお出ましになるそうです。どこでもあることですがやっぱり苦労が絶えないようです。
水田は難しい土地柄。ダム湖である相模湖に沈んだらしく周辺はほとんど水田は無いようです。水田を求めるとさらに下流の城山町付近にあります。城山町は町中の畑と水田といった環境で消費者に近い利点があると思います。
あたらしい集いのある土地ということが様々な特徴をも吸収し、これからいろんな活動が展開できる可能性を秘めとても魅力的だと思いました。なにせ今春、同じ小川町下里での研修生ご夫婦が仲間入りする予定でもあります。

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山梨県東山梨郡牧丘町(平成12年12月)


中央が農場主

果樹は魅力です。ワインも大好きなのでブドウは作りたい・・・だけでなく、実際のところ消費者への野菜セットなどに少し加えるだけで喜ばれるそうです。この果樹栽培の可能性を求める思いと山梨の地を見たいという気持ちから、ブドウ有機栽培の御大に恐れ多くもお話を伺いに行きました。農場は中央道をおりて、「ブドウの丘」からさらに奥の山間に広がっていました。
ブドウ栽培も環境さえ整えば本来農薬は必要ないと農場主。これを基に農薬とは切っても切り離せない果樹栽培を、本来の適地の環境にいかに「近づける」かという観点から、ビニルハウスの構造を独特に変更し栽培に成功したとのことです。やはり並々ならぬプロの確固たる信念を伺うことが出来ました。
それ以上何を見て歩くことがある?あとは行動(実行)するだけじゃないか。と農場主の言葉・・・様々な地を見て歩いていることを話したときでした。この時期は私が退社申込みの踏ん切りをつける寸前、迷いを振り切れないでいたときでした。この見学を最後にいよいよ3月一杯で脱サラし4月から農家研修をスタートすることになります。ぐずぐず迷ってるときには自然に後押しする言葉が頂けるものです。私にはとてもタイムリーでした。

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茨城県新治郡八郷町(平成13年8月)


ゴマの花の前にて

日本有機農業研究会青年部の夏の見学会企画の平成13年の企画です。この企画には今度はボランティアスタッフとして参加させていただき、その時の報告書を執筆させていただきました。日本有機農業見学会機関誌「土と健康」2001 10月号に紹介されています。
八郷町は関東平野にそびえる筑波山の東麓にあり茨城県のほぼ中央にあります。その三方を山に囲まれ盆地状の地形から緑豊かな自然の中で花と果樹生産が盛んなところです。特急で上野から約一時間。都心を離れるにつれて車窓に映る米どころ茨城の水田の緑が濃くなるのを感じながら、ワクワクする夏の見学会は始まりました。
この年は5年ぶりの猛暑と干ばつで大変苦労されている合間の時間を頂戴し、3軒の農場を見学させていただきました。各農場の代表の方からは、成り立ちから技術的な内容までじっくりお話しをいただき、有機農業に対する熱い思いを感じることができました。参加者の皆さんからは専門的な質問、自分の農場の切実な質問も多く、充実した時間を共有することができました。(報告書冒頭文)
八郷町も有機農業研修が盛んで有名な地の一つで、私の友人もその内の養鶏に力を入れている農家で研修をしていました。やはり熟達の先人達の貴重な話はもちろん研修生との情報交換も出来とても有益な見学会でした。
日本有機農業研究会青年部の企画は当たり前ですが有機農業にターゲットがしっかり絞ってあるため、いつも有益な情報を得ることが出来ます。ものすごく手前みそですみません・・・が、本当です。

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神奈川県伊勢原市、小田原市(平成13年12月)


二年目の若き農業家

海に近い農地はないものか!?この思いから伊勢原、秦野、小田原近辺へ知人の仲介で、やはり新規就農の二人の先人達にホットな諸事情を伺いに訪問しました。
一人目は国道246から北にすこし入った山にほど近い農場でした。研修を1年され就農二年目を迎えたそうですが収益バランスが良くなく、アルバイトとの両立に苦労されているとのことでした。土地柄消費者は身近にいると思われるのですが、接点を得ることは以外に難しいのだなと感じました。野菜はとてもきれいなものが作られていました。来年継続できるかいろいろと苦慮されているとのことでした。
二人目は御殿場線松田駅にほど近い山の斜面に段々畑を営んでいました。農場からは小田原市街とその先の海を見ることが出来るほど素晴らしい眺望でした。土地にこだわることが出来る新規就農には理想的な土地でした。
消費者の近い都市近郊の農業が出来その上、海の見える暖かな土地だと思いました。この時期みかんがタワワに実っていました。

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千葉県安房郡三芳村(平成14年1月)


お世話になった安房有機農業ネットワーク 土の子のご夫婦と宿泊施設

関東の有機農業のもう一つのメッカ三芳村に見学に行きました。三芳村では三芳村生産グループと安房有機農業ネットワーク 土の子というグループがあります。
土の子は新規就農の若者が多く所属しているようで、グループの宿泊施設に管理人さん以外にも常にだれか来てワイワイやっているような雰囲気でした。この時期なので味噌作りを手伝わせていただいたのですが、新規就農の若いご夫婦からは農地見学の他、新規就農の現状のお話をたっぷり聞かせて頂きました。
「自然塾」という土の子の援農者の宿泊施設でお世話になりました。
「自然塾」の主宰は隣の立派な長屋門百姓屋敷の30年来の農家なのですが、とても重要な収益を確保し生きてゆくため有機農業のあり方をご教授いただき、これがまたとても心を打つお話でした。


お世話になった生産グループの志の熱い農業者と出荷場

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三芳村生産グループは基本的に三芳村の昔からの農家の方々から構成されています。お世話になった方は三芳村の外からその中に初めて入った新規就農者です。
援農宿泊施設「みんなの家」でグループの歴史を作ってきた方々からこれまでの取り組みについてじっくり話を聞くことが出来ました。これから生産グループでは若い新規就農者をもっと受け入れて行きたいとのことでした。
三芳村生産グループ出荷場で、当番の十数人のみなさんと箱詰め、トラックへの積み込みをワイワイいながら出荷の手伝いをさせていただき、共同出荷のシステムについても話を聞くことが出来ました。
三芳村の農地の様子は低い里山と平場があり、その山間には谷津があります。ある農家の畑は眼下に海を臨むことも出来ます。館山が近いこともあり海とも近い農村でした。とにかく温かく氷が張ることも年に数回とのことでした。また、田んぼは小さな沢の水を利用するとのことでした。
各グループの宿泊施設は共同利用の援農宿泊施設(私設)で、布団の上げ下ろしはもちろんご飯も自炊が基本です。民宿ではないのでご注意を。

就農地の探索のためと個性的な農法を勉強するため農場見学は、時間の許すかぎり今後も続けるつもりです。就農すればそれで終わりではなく、今後刻々自分の考えや農法も変わっていくと思います。その時々で見学から得られることは変わっていくものだと思います。
もっともっと多くの人に会い、生の声を聞き勉強し続けたいと思っています。今後も随時更新していきます。次回はいずこへ・・・ご期待あれ。

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