就農地決定のあれこれ

小川町の1年研修を終え就農を実現しました。就農地の決定にはこれまでの農家行脚を見ていただいてもわかる通りすっごく悩みまた悩むくらいなら訪問をと、私なりに思いを巡らせた地へ足を運んで生の情報を得てきました。
これらの見学では就農地の情報収集に留まらず格別の出会いに恵まれ、さらにお会いした人々の生き様、多彩な営農の実際そのものに触ることができました。
とにもかくにも私が就農地を決めた要因はすでに記した今後の仮題の内容をもとに次の様に自己解析してみました。このお話をもってこれまでの就農への章を完結したいと思います。

(1)立地
営農と実生活における距離感がテーマになりました。
・主要都市さらには近隣地域の市内中心部に車で移動可能な距離。(つまり消費能力のある町に物流の観点から近いこと)
・両親のことも考え実家と車で行き来できる距離。
これらの点から具体的には、学生時代に各地を巡った経験でイメージを膨らませることが出来ることから候補地域を九州と定めました。九州では主要都市として福岡があり、また実家との行き来出来る距離の感覚から北部九州と絞り込みました。
さらに就農に向けての九州の農家見学の結果、農業と自然のイメージが一致した地「熊本」に決めました。熊本であればさらに阿蘇への就農を考えるところですが、消費地への距離を考え決断できませんでした。

(2)環境と景観
農業環境としてはこの地は暖地なので通年農作業が可能だと思います。
借りることができた家と畑は、国道3号線を挟んでちょうどそれぞれ数キロほど離れています。家は合志川という大きな川の側ですが幹線道路沿いの騒音しっかりの立地です。

(3)仲間
農業は土地(大地)あってのものです。就農地には上記の外的環境は重要ですが、そのハード面だけでなくソフトに相当する「人」との関係、条件が合うことが就農を実現させるため重要だと思いました。私がこれまで訪れた地で出会った方々はすべて素晴らしい方であったことは間違いありません。今回感じたのは、より自分のリズムと合う人達と出会うことが大切と思いました。

これまでのことから就農地は最終的に熊本県鹿本郡植木町しました。
熊本は中九州になるかと思いますが、植木町はその中でも北部で八女から久留米、福岡へと通じ、熊本市内へも1時間以内です。有名なスイカの産地で少し見渡すとビニールハウス郡がドーンとあり、畑が川の辺というわけにはいかず、景観としては自然のただ中という希望通りではありませんが、それでも静かで緑に囲まれています。(畑の紹介へ)
暖地でさぞかし冬も暖かいと思っていたら「熊本の寒さは仙台譲りだ!」との話・・・就農一年目に実体験して見るしかありません。これも就農地見つけの難しさだと思います。その実は土地に住んでみなければわからないということです。
農家仲間としては20年来のやはり新規就農の大先輩農家を初め、年齢も近しい先輩達2組の新規就農者がいます。
遠隔地への就農では転居直前はまで家探しはもちろん、さまざまな手続きや交渉事など離れていては難しい問題が多くあります。私の場合も埼玉という遠隔地であったので、その先輩方が土地や家を探し交渉までしてもらいました。さらには今は裸一貫の私たちに農具から機械まで貸していただいています。現実的には家は見つかっただけでもありがたい、畑はまとまって借りれただけでもありがたいというのが実際。今思えば奇跡的なことだとまで思ってしまいます。
先輩農家の考えとしては今後空き耕地が増えることと有機認証の問題への取り組みとして有機農家がかの地で集まり、皆がより認証を受け、有機農業がやりやすくするという極めて建設的で将来的な考えも持っていることから、私自身なによりも前向きに意欲的に就農できると印象を持ちました。またさらに熊本県有機農業研究会の青年部立ち上げの話もあり、様々な活動の枠も広がっていきそうです。

背景を展開してみるといわゆる良い巡り合わせに出会ったと言うことに尽きる感がありますが必要なステップは、

  1. 理想を出来るだけ現実的かつ具体的に優先順位をもって描き
  2. 足を運び
  3. 出会った多くの方々の意見を伺い
  4. どの点をいかに譲歩するかを考える

ということだと思います。と、大層なことを言っても私は夢を巡らせていただけですが・・・

サラリーマン時代に就農を夢見てこれまで、紆余曲折を経ましたが自分なりになんとか就農にまでこぎ着けたといったところです。しかしここはスタート地点、これからが本番です。また様々な問題と直面するでしょうがそれはそれ。どれだけ七転八倒することやら。今後はまたもう一つ次の他山の石を目指した素人農家の営農記でも綴っていきたいと思います。ひとまず就農奮闘編としてここで一区切りしておきます。

そうそう!!女性編として妻のまりのこれまでを紹介したいと交渉中です。単身ブラジルへ乗り込んだり、山村での暮らしぶりなど私自身も興味深いこと満載です。はてさていつになりますか・・・こうご期待。

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